馬券術どおりに買ったら、こうなった。

流れ

先週、特に土曜は惜しいレースが多かった。

まず、中京3Rで
勝ち馬から1秒1差と着差はあったものの、
ポンテディリアルトが3着に突っ込んだ。
次いで中京9R、
このレースでは2頭の推奨馬をあげていたが、
イマカツタイガーが2着、グラスブレイトが3着と同時に好走。
そして、京都メインの北山Sでも、
ディアプリンシパルがタイム差なしの2着に差し込んだのだ。

なかでもディアプリンシパルは、4走前に1000万下を勝ち上がり、
昇級初戦の3走前が10着ながら0秒5差、
昇級2戦目の前走が6着ながら0秒3差と、
着順ほどは負けていない僅差のレースを続けており、
さらにクラス慣れが見込める昇級3戦目のここは
好走の可能性がかなり高いと見ていた。

もっとも、
これまでどおり、すべて単勝勝負をかけていた私にとっては、
さほど歓迎すべき結果ではなかったのだが……。
それに、「1着になるべき馬、買い続ければ儲かるはずの馬」
を自動的に買うという今回の手法では、
1着と2着以下の差は数字以上に大きい。
あたかもそれは、
1と2が人間の目には隣り合う整数と見えても、
コンピュータの電子信号の上ではまったく違うものと認識されるのと
同じようなものだ。

しかし、流れが変わった感じはある。
流れなどといえば、それこそコンピュータに言わせれば、
存在しないも同然のものかもしれない。
それでも、私はギャンブルに流れは確実に存在するし、
流れをつかまなくては、ギャンブルには勝てないと思う。

正しい予想をしても、当たらないときは当たらないのが競馬だ。
そんなときにジタバタしても仕方がないし、
あがけばあがくほど、次の当たりを遠ざけるものだ。
レートを上げるなど愚の骨頂。
次の当たりの波が来るのをとにかく待つ。
こうした経験は、みなさんも実体験としてお持ちのはずだ。

そういう意味で、
流れというのも、結局は確率の問題に収斂することができるのかもしれない。
予想のプロセスが正しければ、いつかは必ず当たるものだし、
それを待てずに予想のスタンスを変えてしまっては、
さらに当たりを遠ざけてしまうことになるはずだ。

私のシステムも、そろそろ当たる順番のはずだ。
もちろん、システムと、システムを導くに至った仮説が正しければ、
という前提があってこその話ではあるが、
私としては信じるのみである。

●今週末(2010年2月6、7日)の該当馬

【土曜・前走6着】
東京6R ヤマニンワーシップ
東京7R リュシオル
京都8R ファイナルパンチ

【日曜・前走6着】
中京9R コンヴィヴィオ
・「前走6着システム」先週までの回収率(当日人気を確認し、推奨馬の単勝を同額で購入)……80.6%(34戦2勝)

【土曜・前走3着】
京都10R ボーダレスワールド
中京5R ショウナンナックル

【日曜・前走3着】
京都11R レディルージュ
・「前走3着システム」先週までの回収率(当日人気を確認し、推奨馬の単勝を同額で購入)……0.0%(1戦0勝)

自分では予想しないほうが、当たるのでは…
出川塁(でがわ・るい)

1977年熊本県生まれ。出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。『競馬最強の法則』『サラブレ』を中心に寄稿。得意ジャンルはデータ解析。メインとする競馬のほか、サッカーでも活動中。

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