馬券術どおりに買ったら、こうなった。

最終週にもうワンチャンス

先週の予想で
開催後半の福島芝1200mは外枠有利のデータあり、
ということを書かせてもらっていたが、
書いた本人も怖いぐらいの外枠祭りになってしまった。

土日に組まれた計7レースの勝ち馬を
枠順別に確認すると、
6枠が1勝で、7枠と8枠が1勝ずつ。
特に8枠がすさまじく、
この枠に入った14頭のうち
11頭までが3着以内に突っ込んだ。

一方、1~5枠は1勝もできず、
馬券に絡んだのも
2着1回、3着2回の計3回のみ。
しかも、そのうち2回は5枠のものなので、
純粋に内枠から馬券に絡んだのは
2枠の3着1回だけ。
先週の馬場状態では、
芝1200mは内枠に入った時点でほぼ終了だったのだ。

内を通った馬がまったく伸びず、
外に回した馬だけが伸びる。
これは1800mや2000mでも同様だったのだが、
こちらの距離では、
1200mほど枠順の偏りは発生していない。

こうした中距離以上のレースでは
短距離戦に比べると馬群がバラけるので、
内から外に持ち出しやすい。
しかし、テンから仕掛けていく1200m戦では
そうした余裕はないので、
枠なりにレースを運ぶことになる。
したがって、
馬場の影響をモロに受けることになる。

そのようなことを土方氏は主張しているわけだが、
道悪というファクターが加わると、
馬場のバイアスはさらに増幅される。
そうしたことを体感できたのが、
福島第3週の収穫だった。

前2週はハズレ馬券をアップしても
仕方ないとも思って
画像をアップしなかったが、
もちろん馬券は購入している。

運良く外枠狙いが的中したこともあって、
土曜10Rの白河特別でプッシュした
ジェイケイセラヴィも
外枠から押し切って見事に1着。
単勝3500円を獲らせてもらった。



金額については私がチキンだから
としか言いようがないが、
今週も頑張って予想したい。

急速に馬場が回復するとは考えにくいし、
今週も芝1200mの外枠有利は
基本的には変わらないと思う。

ただ、先週は道悪ということもあって、
前が残る展開がほとんど。
後方から一気に差してくるようなシーンには
あまりお目にかかることができなかった。

現時点では、明日土曜の福島は晴れ予想。
道悪の先週に比べると、
多少は差しが決まりやすくなるのではないか。

また、各騎手が外を過剰に意識するようなら、
距離得を狙いのギャンブルがハマって
内を突いた馬が突然の穴、なんてこともありそうだが、
どの馬となると予想するのは難しい。
今週は、外枠の差し馬。
まずはこれを狙ってみたい。

土曜の福島第10R、郡山特別。
2枠に同居した
オールライトナウとマスターオブゲームが
人気を集めそうなのが、
スケベ心を助長させてくれるひと鞍だ。

外枠の差し馬で気になっているのが、
8枠15番のコスモランゲルと
7枠14番のギブミーアチャンス、
この2頭である。

半年ぶりの前走は同条件で3着した前者は
このコースでも勝ち鞍があるし、
叩いた上積みがあれば、
さらなる前進があってなんら不思議はない。

ただ、前走のVTRを見ると、
内をうまく立ち回って
まったくコースロスなく走って
それでも勝ち馬から0秒9離された、
というのがどうも引っ掛かる。

なんとなく、としか言いようがないのだが、
前走ほどロスのない競馬は
できないような気がするのだ。
また、2走前まで4戦続けて
ふたケタ着順に負けていたにも関わらず、
前走の3着だけで人気がポンと上がりそうなのも
ウマ味がない。

4戦連続ふたケタ着順は1000万下でのもので、
500万下の今回は度外視すべきではあるのだろうが、
どうも食指が動かないので、
もう1頭のギブミーアチャンスを狙ってみたい。

近6走はダートを使われているが、
昨年の同時期に
函館芝1200mで2度馬券に絡んでおり、
時計のかかる芝は得意な部類。
江差特別では、
先週の函館スプリントSで3位入線した
エーシンエフダンズに0秒6差2着と健闘している。
ここで能力が足りないこともないだろう。

などと言いつつ、
ただ単に人気がないほうを買いたいだけ、
と言われれば返す言葉はないのだが、
これまでも思い切った馬を狙ったときに
結果を出していることだし、
福島最終週はギブミーアチャンスで勝負だ。

自分では予想しないほうが、当たるのでは…
出川塁(でがわ・るい)

1977年熊本県生まれ。出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。『競馬最強の法則』『サラブレ』を中心に寄稿。得意ジャンルはデータ解析。メインとする競馬のほか、サッカーでも活動中。

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