馬券術どおりに買ったら、こうなった。

ちょいと小倉で当てたいところ

先週の外枠決め打ちBOX作戦は不発。
すみません。

外枠がすこし勝ちやすいのは間違いなくても、
上位を独占するほど極端な馬場ではなかった。
もちろん、それのことはわかったうえでの
決め打ち作戦ではあったのだが、
いくらなんでも浅はかでした。

ちなみに、
先週はそのほかの個人的な馬券も冴えず、
数少ない的中のひとつが
日曜新潟9Rの佐渡金銀山特別だった。

土曜からハズし続け、日曜のこの時間帯には
すでに相当弱っていたことも関係あるのかどうか、
「佐渡金銀山……金銀山……
キンギンザン……きんさんぎんさん……
懐かしいなあ……」
なんて連想が頭に浮かんできた。

「きんさんぎんさん、
100歳まで双子で生きるんだもんなあ……
すごいおばあちゃんだったよなあ……」
などと思いながら、
ぼんやりと出馬表に眺めていると、
とんでもない名前の馬がいることに気がついたのだ。

「7枠13番 スーパーウーマン」

これだと思いました。
さすがに冗談のような馬券なので
ほんの少額しか買わなかったのだが、
逃げ粘って見事に勝ってしまったのには、
思わずひっくり返ってしまいました。

発走前にこのことを友人にメールしていたのだが、
レース後にその友人から
「さすがに息が長い脚を使うな」
というウマイ返事が返ってきたのでありました。

閑話休題。

現在の札幌は、
実質的には3開催目に相当する日程となっている。
馬場が荒れてきているのは間違いないのだが、
実質的な2開催目とは様子が変わっきている。
外が伸びるのかと思いきや、
その外も荒れているので
内で先行した馬が押し切ったり、
なかなか一筋縄ではいかないのである。

とはいえ、小倉の芝1200mに比べれば、
7~8枠の勝率がいいという傾向がわかっているぶん、
札幌はまだマシかなとも思う。

なにせ今年の夏の小倉芝1200mは、
枠順による勝率の差が見られないうえに、
そもそもの単勝回収率が40%しかないのである。
荒れる印象もある小倉芝1200mだが、
今年の2~3回小倉(8月16日まで)で
行われた全37レースのうち、
1~2番人気が勝ったのが24レース、
1~5番人気が勝ったのが33レースとなっている。

また、9番人気以下は1頭も勝っていない。
9番人気以下の単勝を当てるとなると
そもそもが至難の業ではあるが、
人気薄にはかなり厳しい馬場であることが
この数字からは読み取れるのである。

参考までに札幌芝1200mの単勝回収率は、
同じく8月16日までで51%となっている。
この11%の差は、
私のような単勝派にとってはかなり大きい。
予想は悪くなくても
いまひとつ的中には結びつけられていないのだが、
すこしでも期待値の大きい札幌で勝負をしたい
というのが偽らざる心境である。

ところで、
なぜいきなり小倉の話を出したかというと、
今週も札幌で番組上の問題が発生したからである。

土曜には芝1200m戦はなし。
日曜も未勝利戦が1レース組まれているだけなのだ。
もちろん、日曜は枠順がわからない。
そして、低レベルの未勝利戦だけに
枠順は大きなファクターとなる。
これではちょっと予想はできない。

そこで、今週は小倉に転じて、
土曜メインのマレーシアC(1000万下)を予想したい。


土方氏の理論では、
「未勝利~500万下」と「1000万下~オープン」によって
狙いが変わってくる。
マレーシアCは1000万下。

「1000万下~オープン」の特徴は、
以下の3点である。

・マクれる馬が有利
・極端な追い込み決着少ない
・上がりのかかるレースの実績馬が有利

なかでも重要なのが、
最後の「上がりのかかるレースの実績馬が有利」。
上がりのかかるレースとは、
要するにハイペースと考えていい。

小倉芝1200mの1000万下~オープンでは、
ハイペースで前に行って粘れるような馬を
狙うのがセオリーとなる。
逆に、上がりの速いレースに強いタイプは、
苦戦が否めないということでもある。

また、前述のデータのとおり、
今の小倉芝1200mで勝つのは
ほぼ5番人気までの馬に限られているので、
印が集まった馬をピックアップする。
上位人気が予想される馬は
どうやら2枠から4枠に固まっているようだ。

そのうち安定して先行しているのは、
・2枠3番 マルカベスト
・4枠7番 エイシンパンサー
の2頭だ。

しかし、この2頭とも、
上がりタイムが速いレースで好走しており、
自身も33秒台の上がりで勝っている。
これでは買いづらい。

2週前に行われた同クラスの西部日刊スポーツ杯が
レースの上がり3ハロンが35秒1。
先週の重賞・北九州記念の上がりは34秒8。
馬場が良化することは考えづらく、
マレーシアCの上がりは
35秒3~35秒5前後ではないかと推測する。

ということで、
印が回っているところで、
ハイペースでも先行できる馬を再度探したところ、

・7枠13番 エーシンビーセルズ

に行き当たった。

今週はこの馬の単勝で勝負だ。

自分では予想しないほうが、当たるのでは…
出川塁(でがわ・るい)

1977年熊本県生まれ。出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。『競馬最強の法則』『サラブレ』を中心に寄稿。得意ジャンルはデータ解析。メインとする競馬のほか、サッカーでも活動中。

バックナンバー