馬券術どおりに買ったら、こうなった。

回し者ではないのだが

青葉賞は堅く、春天は大荒れ。
前者はともかく、後者は獲りたいところだったが、
1着マイネルキッツも、2着アルナスラインも
「前2走理論」では厳しい馬だった。


  
それでも「前2走理論」に合致する4頭のうち
ドリームジャーニーとサンライズマックスは好走しており、
決して悪い狙いではなかった。

……と思うのだが、その4頭のなかから
私が単勝を買ったのがモンテクリスエスというのが
なんともはや、である(4頭のなかで最下位)。
さらに「前2走理論」とは別に自分で選んだ
軸馬のスクリーンヒーローが12着に大敗と、
完全に私のセンスのなさを露呈する結果となってしまった。



ここまで6週にわたって重賞では結果を出せなかったが、
こんな私が馬券を買っていたということに
大きな理由があるのは疑いようがない(胸を張っていいのか)。
それに、それ以外のレースでは「前2走理論」で拾える穴馬が
ちょくちょく激走していたことは強調したい。

たとえば、4月26日の横浜S(1600万下)。
2走前で3着しながら、前走の10着で10番人気にまで
人気が急落したクイックリープが2着に突っ込み、
1着1番人気、3着5番人気との組み合わせで
3連複万馬券をゲットすることが可能だった。

このレース以外にも成功例が多々あることを思えば、
たまたま重賞ではうまくいかなかっただけ、
巡り合わせの問題だと思っている。
だから、個人的には期待はかえって大きくなっているぐらいだ。

今週のNHKマイルCでは、
レッドスパーダを狙ってみたいと思う。

皐月賞を快勝したアンライバルドと、スプリングSで接戦。
そこでフィフスペトルやサンカルロには先着しているし、
これらが人気になるようなら、絶好の狙い目なのではないだろうか。

スプリングS後に疲れが出て皐月賞を回避したが、
その後は十分に乗り込んでおり、
皐月賞やニュージーランドTを走った馬に比べれば、
かえってプラスとみたい。

コース的にも、東京マイルは2戦2勝と好相性。
また、父タイキシャトルは03年にウインクリューガーが勝ち、
母父まで同じメイショウボーラーが04年に3着と、
このレースに実績がある血統ということも心強い。

そのほかにも「前2走理論」に合致するのは
ジョーカプチーノ、ワンカラット、ラインブラッドと
3頭いるが、いずれも芝のマイル以上で連対経験がない。
過去、こうした馬でこのレースで連対したのは
01年のグラスエイコウオーしかおらず、
レッドスパーダには及ばないと判断した。

……というと、クラブの回し者のようだが、
(注:当HPはレッドスパーダの所属する
東京サラブレッドクラブのポータルサイト)
桜花賞でもレッドディザイアを推したわけではないし、
なにより、これまでの私の本命馬の実績を思えば
決して縁起がいいわけでないのだから、許してほしい。

いささか自虐的になったが、
買い目はレッドスパーダの単勝。
当日のオッズ次第では、
上位人気馬への流し馬券も買ってみたい。

最後に土曜の2重賞。
京都新聞杯は狙ってみたい馬が見当たらなかったが、
新潟大賞典はトウショウウェイヴでどうだろうか。
得意の左回り、長い直線。舞台は整った。

自分では予想しないほうが、当たるのでは…
出川塁(でがわ・るい)

1977年熊本県生まれ。出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。『競馬最強の法則』『サラブレ』を中心に寄稿。得意ジャンルはデータ解析。メインとする競馬のほか、サッカーでも活動中。

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