馬券術どおりに買ったら、こうなった。

聖地巡礼

先週日曜は高松宮記念を観戦するために、
一路、名古屋へと赴いた。
これから改修作業へ入る中京競馬場。
正直、万全とは言いかねる体調ではあったが、
従来の中京で競馬を楽しむ最後のチャンスを見送る手はない。

余談だが、その前日土曜は
愛する中日ドラゴンズを応援するためにナゴヤドームへ。
首都圏の試合なら何度も見に行っているのだが、
ナゴヤドームへ足を運ぶのは初めてのこと。
そして、
和田選手の満塁ホームランとチェン投手の完封ピッチングを生で見ることができ、
大変満足したのであった。

問題は、土曜の馬券である。
新幹線が名古屋に到着するまでのレースは
車内で携帯電話から問題なく買えたのだが、
球場内の電波状況がわからない。
つながらないことはないにしても、
電波が混雑してオッズの確認ができないかもしれない。
タイミング悪く、先週の「パーフェクト軸馬」は、
私が球場に到着したあとのレースに集中していた。

さらに、先週の更新で
「儲からない馬まで買う必要はない」
と書いたばかりだったこともあり、
オッズに対してかなり意識的になっていた。
そこで、新幹線が名古屋に到着する寸前の14時ごろにオッズを確認し、
その段階で5番人気だった
中山10Rのマサノウイズキッドの単勝だけを買うことに決めた。
そのほかの5レースの「パーフェクト軸馬」はすべて3番人気以内に入っており、
「儲からない馬まで買う必要はない」
に背いてしまう可能性もあったからである。
直前までオッズが確認できない以上、取りうる対策はそれしかなかった。
今思えば、そこまで慎重になる必要はなかったのだが……。


・先週の「パーフェクト軸馬」のレース結果

中山10R マサノウイズキッド 7番人気15着
中山12R ケージーコガネ 3番人気6着

阪神9R ドスライス 3番人気1着
阪神10R ルーラーシップ 1番人気5着
阪神11R エックスダンス 2番人気1着

中京10R ブレイクアセオリー 3番人気1着


結果、「パーフェクト軸馬」は2勝をあげたにも関わらず、
慎重になりすぎた私はまたしても馬券に敗れてしまった。

阪神9Rのドスライスは前走の昇級初戦で2番人気に推されながら10着。
それでやや人気を下げたが、調教1位の「パーフェクト軸馬」なら調子落ちの心配はない。
むしろ、クラス慣れが見込める上積みのほうが大きいと考えることもできただろう。
単勝620円、逃した魚は大きく感じるものだ。

もう1勝のエックスダンスにしても、
前3走はすべて1番人気で2、3着にまとめていたにもかかわらず、
ここでは僅差ではあるが2番人気に支持を落としていた。
勝ちきれないことが嫌われたのだろうが、
「パーフェクト軸馬」かつ人気を落とした今走こそ絶好の買いどきだったのではないだろうか。

レース前にそうした判断ができなかった以上、
こうやって回顧しても遠吠えにすぎないかもしれないが、
自分なりのパーフェクト軸馬の使い方がつかめてきたような気もする。
今週こそは、しっかりと成果を上げたいところだ。


●馬券術『エイトメン』4月3日分「パーフェクト軸馬」一覧

【中山】
1R トウカイカラー
4R スティングマリー(調教3位だが、障害戦の軸馬)
6R ホローポイント
8R クラッカージャック
10R フェニコーン
12R マジカルブリット

【阪神】
12R エリモアラルマ

自分では予想しないほうが、当たるのでは…
出川塁(でがわ・るい)

1977年熊本県生まれ。出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。『競馬最強の法則』『サラブレ』を中心に寄稿。得意ジャンルはデータ解析。メインとする競馬のほか、サッカーでも活動中。

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