酔いどれ対談
第37回
余暇の時代、そして競馬(5)
 

 

女性を家事という重労働から解放した
掃除機や洗濯機は
余暇の時代、その幕開けのシンボルとなった!

駿

しかし山本さんは見かけによらず地道なんですね。
父上や母上の苦労している姿を見てきて、
そういうのが現在のビジネスの根っこにあるように見えます。
地に足がついているというか、
とても6億円の牝馬を買う人には見えない(笑)。

人それぞれで何が正しいのかわかりませんが、
そういう生活実感みたいなものを大切にしなければ
ビジネスはできないだろうと私は考えていますね。
逆に馬を買うのは趣味ですから、
ビジネスではとてもできないようなことをしちゃう(笑)。


 

駿

うーん、また一本とられたな(笑)。
私なんかも思い出してみると、家にテレビが来たとき、
子供だった私たちは大喜びで親父は自慢げでしたね(笑)。
でも掃除機や洗濯機が来たときの母親の喜びようといったら、
それはなかった。
たしかに山本さんがおっしゃるように、
掃除機や洗濯機が家事という重労働から女性を解放し、
その結果、女性は自由な時間が持てるようになり、
余暇の時代の幕を開いたというのは実にご賢察ですね。
つまり、スイッチひとつで何でもできちゃう文明の利器は
余暇の時代の幕開けのシンボルとなったわけですね。

そう思いますね。

駿

しかし時間はあり余るほどできけたけれど、
今度はその自由な時間を何に使ったらいいか、
新たな悩みが生まれてくる。
そこでいよいよ山本さんの出番となるわけですな(笑)。

先ほどお話した(第33回)自分の会社を興すとき、
何かレジャー関連の仕事をやりたいなと思っていました。

駿

これからは余暇の時間を大切にする時代だ、
レジャーが飯を食うことや眠ることと同じくらい必要とされるぞ、
山本青年はそう考えたわけだ。

いやいや(笑)、
そんなに大げさに考えたわけじゃありません。
何か人を楽しませるとか、喜ばせるとか、
そういう仕事が自分の性にあっているなって思っていただけですよ。

 

(あしたにつづく)

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