酔いどれ対談
第34回
余暇の時代、そして競馬(2)
 

 

若くして創業オーナーとなった山本さん、
社員との人間関係に悩みに悩み
ある日、『論語』を手にする。

駿

孔子なら私が教えてあげますよ。

ぜひお願いします。
でも当時は。私が31歳の時の話です。
孔子の教えに従えば、
「吾れ十有五にして学に志す。三十にして立つ。
四十にして惑わず。五十にして天命を知る」、
まぁ、天命を知る歳を超えましたから、
少しはわかるようになりました。

駿

それで効果はあった? 
金儲けをしようと思ったら
上手に人間を使えないと駄目でしょう?

 

 

そうなんですね。
人を使えるようにならないといけない。
いくら稼げるようになっても、
仲間に辞められちゃったら淋しい人生ですよ。
だから、論語とか必死に読んで、
社員との関係に生かした。
「人の己を知らざるを患(うれ)へず。
人を知らざるを患(うれ)う」
って言葉が好きでしたね。

駿

他人は自分のことを
わかってくれないと嘆くのではなく、
自分が他人を理解していないことこそ問題なのだ、
と孔子はいっています。
まさに人間関係学の奥義ですね。

はい。
それからですね、会社として伸びだしたのは。

駿

厳しくしているのですか?

厳しいっていわれますね。
実際、厳しいことをいっていると思います。
でも、誰も辞める人間がいない。
私は26歳で会社をつくったわけだけど、
幹部は誰一人辞めていません。
いつも『辞めろ!』とか
無茶苦茶いっているんですけどね(笑)。

駿

それは凄いことですね。
私は『辞めろ』といったことはない。
でも『早く会社を作って俺に楽をさせてくれ』
とはいっていますけどね(笑)。

他の会社をつくれって、
それは『辞めろ』って
いっているようなものでしょう(笑)。

駿

いやいや、
私は山本会長みたいな長者になる気はない。
ただチョピッとお金がほしいだけです(笑)。
チャプリンがいいこといっていますね。

人生に必要なもの。
それは勇気と想像力、
そして少しのお金だ・・・(笑)。

駿そうそう(笑)。
 

(あしたにつづく)

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