酔いどれ対談
第16回
世界は見えてきたか(番外編/上)
 

 

日欧米すべてに通用する血を求めて
キングマンボ産駒に注目した山本オーナー、
さて、その顛末は…?

駿

キングマンボ産駒第1号のタイガーマスクは、
その賞金全額を社会福祉に寄付する
チャリティーホースとして
明るい話題を投げかけてくれましたが、
残念ながらノド鳴りなど体質面から
大成できませんでした。しかし、
それであきらめる山本オーナーじゃない(笑)。
次の一手はどうなんですか?

ことしの2歳馬にキングマンボが3頭います。
レジュームダムールという牝馬は、
母がミレニアムウイング(第5回参照)の
姉にあたるフェアリーバラードという血統です。

駿

ホーッ、ということは父キングマンボ、
母の父サドラーズウェルズですから、
エルコンドルパサーや去年のイギリスと
アイルランド両方の2000ギニーを勝った
ヘンリーザナヴィゲーターとまったく同じ配合
になりますね。これは楽しみですね。

そうですね、走ってくれるといいんですが。
もう1頭も牝馬で、これはアグネスデジタルの
妹のリーチフォーザムーンが母。
自身もイギリスのG1で入着しています。
ビジュアルショックという馬名をつけました。


 

駿

アグネスデジタルは、天皇賞(秋)など芝のG1、
フェブラリーSや交流G1などダートのレース、
香港に遠征してG1香港Cを勝つなど
非常に守備範囲の広い馬でした。
キングマンボとの交配で、
さらにその血が強化されると
インターナショナル・ホースとして
活躍してくれそうですね。

そうだとうれしいんですが(笑)。

駿

もう1頭のキングマンボは男馬ですか?

はい、おかげさまで(笑)。
ロケットダイヴという
勇ましい馬名をつけたのですが、
リボー直仔のグロースタークと
ヒズマジェスティの全兄弟クロスを
持っているのが特徴でしょうか。

駿

ホーッ、底力豊かなリボーの血が生きると
キングマンボらしいパワフルな走りを
見せてくれそうですね。

キングマンボの孫というか、
キングカメカメハの仔も走らせる予定です。
この仔は母親がアメリカの
G1デルマーオークス(芝9F)を勝っています。
楽しみにしていますよ。

駿

キングマンボ系というと
このあたりのラインナップになるわけですね。
そのほかの血で、山本オーナーが
大きな期待をかけている馬はいますか?
まぁ、当然のことですが、どの馬にも
期待をしていると思うんですが(笑)。

そうですね。世間的な注目度が高く、
ファンのみなさんが喜んでくれるという意味では、
スカーレットブーケの男の仔でしょうかね。

駿

エッ! スカーレットブーケの牡馬を
手に入れたんですか!

 

(あしたにつづく)

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