知恵の言葉

"顔見せ"につきあうべからず(後編)

それこそ専門家のコメントがなくてはわからない。
もちろん、こうなると、専門家のコメントに引きずられることになってしまう。
声を大にしていいたいが、
だいいち返し馬までジックリ見て馬券を買える時間的余裕はない
とにかく、あの大混雑。
締めきりに間に合いっこない。ウインズ(場外馬券場)ならなおさらだ。
ウインズの話がでたついでに述べるが、考えてもみよ。
パドックや返し馬が馬券作戦の必勝法なら、
だれもウインズに行かなくなり、本馬場へ行ってしまう。
中央競馬の売上げの8割以上はウインズが占めているので、
こうなると競馬場はパンクだ。
だが、現実には、こうはならない。
ウインズでこと足りているのだ。
このことは、パドックや返し馬は馬券上、
たいした手がかりにはならない
ということを証明してはいないか。
極論すれば、馬の顔見せというのは、ファンのためにあるのではなく、
すべてこれからレースに出走する馬のためにあるのだ。
「パドックや返し馬はセレモニーで、
競馬というギャンブルをベールにかくすためにやっているのである」

といったご仁がいたが、
こういうふうに考えるくらいがちょうどいいのではないか。
馬券作戦には、パドック重視型、実績重視型、展開重視型、血統重視型―――
といろいろなタイプがあるが、
このうちパドック重視型と血統重視型には大きな欠点がある。
簡単にいえば、血統は「一流の仔、必ずしも一流馬ではない」ということであり、
パドックや返し馬はセレモニーで、本番とはちがうということである。
いずれにせよ、パドックや返し馬だけを重視していると、
赤字街道まっしぐらになる
専門家の的中率や回収率がそれを証明している。

・・・次回は金曜日の更新をお待ちください!

東邦出版発行『知って得する競馬の金言』より
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