合田直弘氏インタビュー 海の向こうの競馬6 そしてホースマン

12月13日(日)、香港シャンティン競馬場で、世界各地から競合が集う香港国際競馬が開催されます。
第9回
2009年欧州競馬の話題を独り占めした"アイツ"!

今日からは、2009年海外競馬の総括、
そして日本を含めた2010年世界の競馬の見どころ、注目点などを
合田さんに聞いていきます。

まずは、英ダービー、凱旋門賞などG1レースばかりを6連勝、
文句なしで2009年欧州年度代表馬にも選出された、
3歳牡馬シーザスターズについてです。

「今年のヨーロッパには、ほかにもいい馬がたくさんいましたが、
  “最後は全部、アイツが持っていってしまった!”
  というところでしたね(笑)」

さて、ここで改めて、シーザスターズの歴史的な評価を
合田さんに伺ってみました。

「ニジンスキーやミルリーフといった
  伝説的な名馬の仲間入りを果したことは、確かでしょう」

「さらに、シーザスターズの凄さを改めて感じさせるのは、
  初年度に配合される繁殖牝馬のリストです。
  昨年の欧州年度代表馬であるザルカヴァも、
  オーナーであるアガ・カーン殿下がシーザスターズを付けることを、
  すでに表明していますし、
  今年のタタソールズやドーヴィルの繁殖牝馬セールでも、
  高値が付いた馬の関係者は、
  軒並みシーザスターズと交配させたいと言っていましたからね」

「そしてこれは、未確認情報なのですが、
  あのゼニヤッタも、春になったら欧州に渡って、
  シーザスターズを付けるかもしれないとう噂も流れている。
  さらに、日本最強牝馬ウオッカが加わる可能性もあるのですから、
  もう、猫も杓子もシーザスターズ! ですよね(笑)」

明日も、2009年に登場した “世紀の名馬” シーザスターズ関連の話を
お届けします。お楽しみに!

(明日更新の第10回に続く)


構成・文/関口隆哉




1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。