合田直弘氏インタビュー 海の向こうの競馬4 そしてホースマン

アメリカ競馬の祭典であり、1年の総決算でもある第26回ブリーダーズC・ワールドサラブレッドチャンピオンシップが、現地時間11月6、7日の2日間に渡り、米カリフォルニア州サンタアニタパーク競馬場で開催されます。
第3回
BCターフは連覇を目指すコンデュイットが主役!

総賞金300万ドル(約2億7000万円)を懸けた芝12F戦のブリーダーズCターフは、
現地時間11月7日に行なわれます。
前売り1番人気に推されているのが、このレース連覇を狙うイギリス馬コンデュイット。
合田さんも、この4歳牡馬を高く評価しています。



「 “キングジョージ” を勝ってから、
  一息入れて凱旋門賞(4着)を使うというローテーションを組んでいて、
  とてもフレッシュな状態であることは間違いないですね。
  実力的にも折り紙付きですし、
  当然、ブリーダーズCターフの最有力候補だと思います」

「コンデュイット以外の欧州勢では、
  フィリー&メアターフと両睨みの状況ですが、
  8月のG1ヨークシャーオークスを勝ち、
  続くG1ヴェルメイユ賞で1着入線、
  5着に降着した中距離戦線の欧州ナンバーワン3歳牝馬
  ダーレミが楽しみな存在です。
  コンデュイット、ダーレミともに
  ジャパンCに出走する可能性がありますので、
  日本の競馬ファンも、その走りに注目して欲しいですね」

21世紀に入ってから、ヨーロッパ勢が6勝、
アメリカ勢が3勝(2003年は同着で2頭が優勝)と、
欧州馬の優勢が続いているブリーダーズCターフ。
地元アメリカ勢に “打倒コンデュイット” 候補はいるのでしょうか?

「本来なら、マンノウォーS、アーリントンミリオンなど、
  芝G1戦を4連勝したジオポンティが、
  米のグラスホース代表となるはずなのですが、
  ブリーダーズCクラシックに回る公算が強い。
  となると、欧州勢優位は動かし難いところですが、
  ひょっとすると、セクレタリアトS、ジャマイカHと
  G1レース連勝中の3歳牡馬テイクザポインツが、
  大方の予想を覆す、大駆けを見せるかもしれません」

明日は、アメリカ勢の主役、
現在デビュー以来の13連勝を記録している
女傑ゼニヤッタの話題をお届けします。
お楽しみに!

(明日更新の第4回に続く)

構成・文/関口隆哉



1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。