合田さんがブリーダーズCクラシックの最有力候補に推しているのは、
ゼニヤッタを抑え、前売り1番人気にもなっている、
アイルランドの3歳牡馬リップヴァンウィンクルです。
今春の英2000ギニー、英ダービーでは、
いずれもシーザスターズの4着に敗れましたが、夏を迎えて本格化。
7月のG1サセックスS、9月のG1クイーエリザベスⅡ世Sを、ともに強い内容で連勝し、
ブリーダーズCクラシックに駒を進めてきました。
「欧州のナンバー1トレーナーでもある、
エイダン・オブライエン調教師の管理馬ですが、
昨年のBCクラシックで2着した、
同厩舎のヘンリーザナヴィゲーターより、
はるかに高い評価が与えられています。
おそらく、オブライエン調教師は、
現時点のリップヴァンウィンクルの充実振りなら、
たとえシーザスターズがBCクラシックに出走してきたとしても、
互角の勝負ができたはずだと考えているのではないでしょうか」
このリップヴァンウィンクルに関しては、
日本のファンにとっても、気になる情報が伝わってきています。
「ひょっとすると、ジャパンCに
リップヴァンウィンクルが出走してくる可能性があるのです。
まあ、これは馬主であるクールモアスタッドの
懐事情も絡んでの噂話という段階なのですが、
もしジャパンCに来日してくれば、
本当の意味での現役最強馬が出走してくることになりますよね」
「リップヴァンウィンクルだけでなく、
BCターフ出走予定のコンデュイット、
ダーレミ、スパニュシュムーンといった欧州勢も、
ジャパンC参戦の話が出ています。
日本の競馬ファンは、ジャパンCのステップレースとして、
このブリーダーズCを観ると、
もうひとつ楽しみが大きくなると思いますよ」
さて、ブリーダーズCプレビュー編は、今回で終了。
レース評編は、11月11日(水)からお届けする予定ですので、
お楽しみにお待ちくださいませ!
(次回、第7回は11月11日の掲載予定です)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。