現地時間11月6日に行なわれたグレード外の2歳牝馬限定競走
ブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズターフ(芝8F)を勝利したのは、
アメリカ馬タピッツフライでした。
合田さんは、これでデビュー戦以来の2連勝を記録したタピッツフライを、
非常に高く評価しています。
「日本の競馬ファンも、タピッツフライは、
是非名前を覚えておいて欲しい大物候補です。
この馬のお父さんであるタピットは、
昨年の米2歳首位種牡馬にも輝いた新進気鋭。
日本でも、ジャパンダートダービーを制した
テスタマッタを送り出していますが、
現在、全米でもっとも注目されている種牡馬と言えるでしょう」
「タピッツフライは、そんな父の
極めつけの代表産駒となれる素材かもしれません。
今回は芝のレースを勝ちましたが、
おそらく今後はダート戦の競馬を試し、
適性に問題なしとなれば、
来春は、ケンタッキーオークスなど
3歳牝馬の大レースに向かうのではないでしょうか」
同日に行なわれたG1ブリーダーズCフィリー&メアターフ(芝10F)も
注目に値する一戦だったと、合田さんは指摘します。
「優勝したのは、前走フランスのG1オペラ賞で3着した
イギリスの3歳牝馬ミッドデイでした。
で、そのレベルが高かったオペラ賞に勝ったのが、
今週末に行なわれるエリザベス女王杯に参戦する
フランスの3歳牝馬シャラナヤというわけです」
「今年のオペラ賞は、硬くて時計の速い馬場で争われた。
その意味では、そこで勝利したシャラナヤは、
日本の馬場への高い適性を持っていると評価していいと思います。
どうもシャラナヤは、伏兵評価での出走となりそうですが、
思い切って狙いに行って損はないのではないかと、考えています!」
11月15日(日)に行なわれるエリザベス女王杯の穴馬候補が指摘されたところで、
本日は終了。
明日以降は、現地時間11月7日に開催された
各競走の結果&合田さんのレース評をお届けします。
(明日更新の第9回に続く)
構成・文/関口隆哉
1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。