それいけオークス

第2回 桜花賞前の調整とは?

エルフィンSから桜花賞まで約2ヶ月。
ゆったりしたローテーションの真意とは?
そして、大外枠という枠順に関して、
二人の受け止め方には違いがあった!?

―― エルフィンSからは約2ヶ月開いていましたが、仕上がりはいかがでしたか?

松永

あの時点でのいい状態だったと思いますよ。
プラス2キロでしたが、
馬体重に関しては、
特に心配はしていませんでした。
飼葉も食べていましたしね。
速い時計はそんなに出してなかったけど、
毎日長めをじっくり乗っていましたし、
運動量もそれなりにあったと思います。

 

―― エルフィンSのあと、四位騎手は、何度か調教には?

四位

1回だけですね。

松永

ジョッキーが調教に乗れば勝てるんだったら、
毎日乗ってもらいますよ(笑)。
もちろん、馬によりますけど、
あの馬に関しては、
感触だけ確かめてもらえれば
十分だと思いましたから。

四位

1週前に乗せてもらいましたけど、
やると時計が出る馬なので、
とにかく
「あまりやらないでほしい」
という指示でしたね。
で、上がってきて
「よかったですよ」
って、幹夫さんと話したぐらいですね。

松永

やりとりも簡単なもんですよ。

四位

調教師さんによっては、
調教での様子を聞いてこられる方もいらっしゃいますし、
もちろん、そういうことを伝えるのも
ジョッキーの仕事ですから、
喜んで話しますよ。
でも、幹夫さんの場合は、元ジョッキーですから、
全部言わなくてもわかっていただけるというか、
あうんの呼吸みたいなものはありますね。

松永 ぼくは、ジョッキーに乗ってもらう意味は、
馬の現状を掴んでもらうことだと思っていて、
だから1回乗ってくれればいいんです。
なにかおかしなところがあれば、
言ってくれるでしょうからね。
もちろん、馬にもよりますけど、
ディザイアに関しては、
毎週乗ってもらう必要はないと思いましたね。
レース前に、1回だけ乗って
感触をつかんでもらえればそれで十分。
もちろん、信頼している四位だから
っていうのもありますけどね。

―― レース前は、どんな思いでしたか?

四位

枠順が決まったときに、
ぼくは、正直言うと大外枠は
少しイヤだったんですよ。
でも、幹夫さんは違ったんですよね?(笑)

 

松永

ぼくはどこでもいいかなって。
そりゃ、できれば内がいいかなって思ったけど、
去年、鹿戸さんところのエフティマイアも
2着に来ているし。

四位

ダイワスカーレットも18番で勝っていますしね。
確かに、昔の三角形のコースだった頃と違って
今の阪神のマイル戦は、
外枠が不利ってことはほとんどないんです。
でも、ぼくは、
内目の枠から馬群の後ろにつけて、
それで、ブエナビスタが大外を回したときに、
こっちはコースロスなく直線に向ければ、
いい勝負できるかな、っていう、
おおざっぱなシミュレーションは
していたんです。
だから、どちらかといえば、
内目の枠が理想だったんですよね。
それと、これは幹夫さんとも話したんですけど、
あの馬は、もともと東京コースのほうがいいかな、
っていう思いがあったんですね。

松永 そう。
じっくり競馬ができるコースの方が向いてるよね。
四位 だから、桜花賞は、
通過点というとちょっと違うけど、
まだ3戦目だし、
どんなレースをしてくれるかな、
っていう期待は持って臨みましたよ。
 

(明日につづく) 11時に更新します