合田直弘氏インタビュー 海の向こうの競馬5 そしてホースマン

海外からトップホースを招いて行われるジャパンC&ジャパンCダートが11月29日(日)東京競馬場、12月6日(日)阪神競馬場で開催されます。
第1回
米の芝ナンバー1ホースを降したインターパテイション

11月29日(日)に東京競馬場芝2400mコースで行なわれる第29回ジャパンC(G1)には、
米から3頭、英から2頭の計5頭の外国馬が参戦します。
ここ3年間、外国馬勢で掲示板に載ったのは、
2006年3着のウィジャボードだけという苦戦が続いていますが、
今年は充実したメンバーが揃い、
2005年のイギリス馬アルカセット以来の勝利も期待されています。

外国馬5頭のうち、まずはアメリカのG1ホース、
インターパテイション(セン7歳)から、合田さんの評価を伺ってみました。



「今年10月のG1ターフクラシック招待S(12F)では、
  近年最強クラスのグラスホースと評価されている
  ジオポンティに黒星を付け、
  インターパテイションは初G1制覇を達成しています」

「とはいえ、このターフクラシック招待Sでの
  インターパテイションは最低人気での出走、
  他馬にほとんどマークされない状況で、
  道悪馬場を逃げ切り勝ちするという、
  とても恵まれた勝利でもありました。
  いくらジオポンティを降したとはいえ、
  額面通りに評価することは
  難しいレースであったことは確かですね」

「まあ、インターパテイションは、
  ターフクラシック招待S勝ち以外にも、
  2008年のターフクラシック招待S・2着、
  同年8月のスウォードダンサー招待S・3着など、
  G1レースでの好走歴を持っていますから、
  決して弱い馬でもありません」

では、インターパテイションの
最終的な評価を合田さんに下してもらいましょう。

「う~ん、まさに “決して弱い馬ではない”
  という評価がピッタリとくる馬なのですね(笑)。
  2400mという距離に問題はありませんし、
  得意としているベルモントパーク競馬場と似ている、
  広々とした東京コースへの適性も高そうなのですが、
  やや渋った馬場になって、上手に競馬ができたとして掲示板まで、
  といったところではないでしょうか」

明日はアメリカ勢の残り2頭、ジャストアズウェル、
マーシュサイドに対する合田さんの評価をお届けします。

(明日更新の第2回に続く)

構成・文/関口隆哉



合田直弘氏プロフィール

1959年東京生まれ。慶應中学時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶應大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。