2010年10月13日
こんにちは。
競馬ファンの間では “名勝負” がよく話題にのぼります。
なにをもって名勝負とするかは難しいのですが、
96年に行われた阪神大賞典なんかも非常に有名です。
10頭立てという少なめの頭数でしたが、
94年の三冠馬で年度代表馬に輝いたナリタブライアン、
95年に菊花賞と有馬記念を制したマヤノトップガン、
2頭のブライアンズタイム産駒の対決に盛り上がりました。
レースではスローな流れをマヤノトップガンがとがめて、
三角で先頭に並びかけ、それをナリタブライアンが追撃して、
四角手前では早くもマッチレースの様相になります。
そこから400m、馬体を接しての凄まじい叩きあい、
観客が酔いしれたのはいうまでもありません。
結局ブライアンがアタマだけ出て決着したのですが、
どこから見ても “名勝負” と呼ぶにふさわしいように思えました。
ところがトップガン陣営は 「あくまでトライアル」 とそっけなく、
「7、8分の仕上がりで叩き合っても名勝負とはいえない」
とまでいいきりました。
プロの目や誇りの高さを感じさせる言葉です。
競馬評論家の大川慶次郎さんも、
「ブライアンの本領は騎手のゴーサインに応えて
並外れた集中力を発揮して他馬を大きく引き離してしまう瞬発力。
本調子を欠いてそれができなかったために結果的に叩き合いになった。
これを名勝負というのはいかがなものか」 と発言しています。
プロの慧眼 (けいがん) たるや恐るべし、ですね。
最近は調教師や騎手、評論家、マスコミにも
こうした辛口の方が少なくなっています。
ちょっと寂しいような気もします。
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