2010年09月08日
こんにちは。
この時期、馬主さんはとても辛い選択を迫られます。
馬主になったことを後悔しかねない一瞬です。
今週から中山、阪神、札幌の延べ3開催・延べ24日間に
合計40レースのスーパー未勝利戦が組まれています。
未勝利戦はこの開催で終わりですから、
40頭の中に入らなければ格上挑戦でリベンジを続けるか、
地方に出て新規巻き返しを誓うしかありません。
とはいえ、普通に考えれば未勝利でも勝てない馬が
相手が強化される500万クラスで通用するとは思えません。
地方の馬房にも限りがありますから希望通りにはいきません。
文字通り生き残りをかけた過酷なスーパー未勝利戦ですが、
ご承知のように、その出走条件もとんでもなく厳しいものです。
出走キャリアが5戦以下の馬、次に前走5着以内の馬、
これらに出走優先権が与えられます。
しかも1度きりしか走ることを許されません。
まさに一世一代の一発勝負というわけです。
40レースの内訳はダートが31レース、芝は9つだけです。
芝でこその馬にはさらにプレッシャーがのしかかります。
調教師さんはコース適性や相手関係を見定めて
愛馬の運命をかけた一戦を選ばなければなりません。
胃がいくつあっても足りないシーズンです。
問題はいろいろと複雑なのでしょう。
JRAの競馬システムの根幹に関わる部分も少なくなく、
“名案” などはないに等しいという気もします。
だったら普通に平等に未勝利戦をやればいいとも思います。
除外馬が続出するなど新たな課題も出てきそうですが、
平等の条件なら馬主さんもあきらめがつくでしょう。
愛馬の一生の問題です。
それぞれの馬の背にはそれぞれにファンの思いが乗っています。
知恵をしぼって考えなければと心しています。
きょうも来てくださってありがとうございます。
水曜日恒例の 『馬名ミュージアム』 を更新しました。
こちらもお楽しみください!
ところで目下18連勝中のゼニヤッタ、初出走は3歳11月でした。
こうした遅咲きのサラブレッドは世界中にいっぱいいます。
日本で走っていたらゼニヤッタは未出走のまま
繁殖に上がるハメになっていたかもしれません。
あすは5歳デビューと超遅咲きの馬のお話をお届けします。
どうぞよろしくお願いします。