2010年08月25日
こんにちは。
ジョージワシントンというサラブレッドをご存じでしょうか。
アイルランドのクールモア・スタッドでデインヒルを父に生まれ、
お約束のようにエイダン・オブライエン厩舎に入り、
2006年のクラシック1冠目・英2000ギニーを制しています。
絵に描いたようなエリートですね。
彼は3歳いっぱいで引退し、クールモアにもどって種牡馬に・・・。
ボルディゲーラというイタリアのリヴィエラ海岸にある
風光明媚なリゾート地に馬名の由来を持つ母は、
愛チャンピオンSなどG1を3勝したグランデラを出しており、
彼の種牡馬生活は大きな期待を持たれていたようです。
ところが生殖能力に問題があり種牡馬失格の烙印を押されます。
彼は競走馬生活にもどることになります。
ロイヤルアスコットのクイーンアンS (G1) を復帰戦に選びますが、
圧倒的な1番人気ながら小差の4着に敗れます。
エクリプスSでもムーランドロンシャン賞でも勝てず、
距離が長いと思われたブリーダーズCクラシックに挑戦しますが、
競走中止、予後不良の悲運に見舞われます。
エリート馬の栄光に包まれた前半生、悲運の後半生、
物語はここで終わるはずでした。
しかし彼が死んだ翌年2月、1頭の牝馬が誕生します。
悲運の名馬ジョージワシントンたった1頭の産駒です。
彼女はデイトウイズディスティニイ (運命の日) と名づけられ、
ニューベリー競馬場のデビュー戦を快勝しました。
今週土曜にはグッドウッドのプレステイジSに出走の予定です。
われわれ日本人は悲喜こもごもの人情話が大好きなのですが、
ヨーロッパの人々も同じなんですね。
余談ですが偉大な母ボルディゲーラは
ことしシーザスターズの仔を受胎したようです。
まだまだジョージワシントンの物語は終わりません。
きょうも来てくださってありがとうございます。
今週は札幌のキーンランドCがメインですが、
海の向こうのプレステイジSにもちょっぴり注目です。
『馬名ミュージアム』 を更新しました。
こちらも、よろしくおねがいいたします