2010年07月21日
こんにちは。
“最後の三冠馬” でキングジョージの覇者・ニジンスキーは
“欧州三冠” をめざして凱旋門賞に挑んだお話です。
さて、しかしニジンスキーは
名手サンマルタン騎手が操る仏ダービー馬ササフラに
アタマ差だけ及ばず生涯初の敗戦を味わいます。
敗因はよく分かりません。
長丁場セントレジャーを使った疲労があったのでしょうか。
次走の英チャンピオンSも2着に敗れていることからも、
この時期の彼は精神的に疲れていたのでしょう。
どんな名馬も競走意欲や闘争心が
なぜか希薄になることがあると聞きました。
万全の仕上げに見えても人智の及ばない領域だそうです。
馬主や調教師を責めることはできません。
ニジンスキーの無念を晴らしたのは25年後のラムタラ。
美しい栗毛のニジンスキー産駒はデビュー勝ち後に
管理調教師が厩務員に射殺される不運に見舞われ、
2000ギニーには間に合わず
2戦目の舞台にダービーを選び、レコードで完勝します。
この奇跡的な勝利に “神の馬” の尊称で
世界中が驚かされたのはご存じの通りです。
さて、ラムタラの3戦目はキングジョージ、
4戦目が凱旋門賞でしたが彼はすべてをクリアして
ミルリーフ以来の “ヨーロッパ三冠馬” に輝きます。
1989年のナシュワンもニジンスキー同様に不敗のまま、
2000ギニー、ダービー、キングジョージを勝ち抜きます。
しかし彼はニジンスキーのようにセントレジャーには向かわず、
秋緒戦は凱旋門賞トライアル・ニエル賞を選びます。
ところが後にジャパンCを勝つゴールデンフェザントが
大番狂わせを演じ、ナシュワンは3着に沈みます。
不可解な敗戦でした。陣営は引退を決意します。
この15年後の04年に産駒のバゴが凱旋門賞馬となって
ナシュワンの無念を晴らしたのは何よりでした。
きょうも来てくださってありがとうございます。
明日はヨーロッパ中のダービー馬が集結して
3歳チャンピオン決定戦となったキングジョージ、
その模様を振り返ってみたいと思います。
『馬名ミュージアム』を更新しました。
今回はあの大ブレーク中の人気種牡馬のお話です。
ぜひ、お立ち寄りください。
どうぞよろしくお願いします。