2010年10月10日
こんにちは。
日本と世界のセリ市の違いについて考えています。
キーンランド、タタソールなど代表的なセリ市をはじめ
海外では1歳馬のイアリングセールが断然の中心ですが、
日本は当歳セールが仕組みの大黒柱になっています。
セレクトセールでも1歳セリ自体が存在しない時期が
長く続いていたほどです。
ようやく近年、1歳セリの良さが見直さていますが、
社台、ノーザン中心のセレクトセールは7月中旬、
日高中心のセレクションセールは7月下旬の開催です。
欧米と比べて、まだ馬主リスクが大きいといわざるを得ません。
なぜそうなのかは長い歴史やいろいろな事情があるのでしょうが、
サンデーサイレンスの存在というも大きかったと思います。
SS産駒さえ買っておけば間違いは少ない、リスクが軽い、
こういう時代がけっこう長く続きました。
94年にSSの初年度産駒がデビューします。
その凄まじい活躍ぶりはご存じのとおりです。
「SSなら脚が4本ついていたら買っておけ」 という風潮でしたから
1歳を待たないで羽が生えたように売れたものでした。
そしてSS全盛時代の98年にセレクトセールが創設されます。
当然、SSの良駒を求めようとすれば当歳セリになります。
翌99年には1歳セリは中止され当歳オンリーの
世界的にも珍しいセールが誕生することになります。
しかし2003年生まれの産駒を最後にSSは種牡馬引退します。
いまの7歳馬、アクシオンなんかがこの世代ですね。
SS後継馬は頑張っていると思います。
07年にSSが最後のリーディングサイアーに輝いた後も、
08年アグネスタキオン、09年マンハッタンカフェと
後継馬たちがトップ種牡馬の座を死守し続けています。
しかし頑張っても偉大な父のようなわけにはいきません。
当歳で買うにはリスクが大きすぎると、
みんなが考えるようになってきたのです。
これからは海外同様に1歳セリ中心にならざるを得ない、
そんな風に思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
SS後継馬の一頭にゼンノロブロイがいます。
きょうの東京・毎日王冠には産駒ペルーサが出走します。
あすの盛岡のマイルチャンピオンシップ南部杯には
同じくマグニフィカが雄姿を現わします。
芝とダートの両方で王冠を戴冠できるか、注目しましょう。