2010年09月07日
こんにちは。
今週の阪神、セントウルSはサマースプリントの最終戦であり、
グローバルスプリントチャレンジ (GSC) の第5戦であり、
当然スプリンターズSのトライアルであり、
と、ちょっと複雑な顔を持つレースになっています。
優勝馬に5000万円のボーナスが贈られるサマースプリントは、
函館スプリントS、キーンランドCを完勝したワンカラットがリード。
逆転があるとしたら、アイビスサマーDのケイティラブか
北九州記念のメリッサですが、1着が絶対の条件ですから、
このレースに登録すらなくスプリンターズSへ直行のワンカラットが、
ボーナスをほぼ手中にしているといっていいでしょう。
GSCはオーストラリア、イギリス、日本、香港を転戦します。
タフなハードな国際キャンペーンですが、
チャンピオンには100万ドルのボーナスが提供されます。
しかし先日もちょっと触れましたが、ハードルの高さは並じゃない。
4カ国すべてで出走し、3カ国で3つのG1を勝つことが条件です。
シリーズ8戦でこのレースだけがG2という変なことになっています。
当然、海外の一流馬の出走モチベーションはあがりません。
今回も香港のグリーンバーディー1頭だけが参戦という寂しさです。
サマースプリント最終戦としても、GSC中盤戦としても、
また本番でも中2週となるスプリンターズSのトライアルとしても、
なんとも中途半端な性格になってしまっています。
近年、日本のスプリント界のレベル低下が話題にされますが、
こうしたレース体系にも原因の何割かがあるのかもしれません。
話は変わりますが、先週イギリスのヘイドッグ競馬場で行われた
スプリントC (G1) でゲンキという馬が3着に健闘しました。
彼の父はアイルランドに輸出されたシンコウフォレスト。
高松宮記念に勝った一流スプリンターで
英ダービー馬ニューアプローチの半兄という良血馬です。
どういう事情があったのかは知りませんが、
こういう馬に活躍の場が与えられない日本の生産界にも、
世界のレベルから取り残されつつあるわが国スプリント戦線の
大きな課題が潜んでいるような気がします。
ことしのセントウルS、キンシャサノキセキが人気になるのでしょうか。
そういえば彼もフジキセキがシャトル種牡馬として
オーストラリアに残した産駒です。
当分は外国馬、マル外馬が優勢な状況がつづくのでしょうか。
きょうも来てくださってありがとうございます。
秋競馬モード突入のJ-horsemanをよろしくお願いします。