2010年10月09日
こんにちは。
馬選びの難しさは洋の東西を問わず
古来ホースマンたちを悩ませてきました。
その解決法のひとつがセリ市の発明でした。
タタソールは1766年以来250年近い歴史を誇っています。
新しいといってもキーンランドは1936年にはじまっています。
歴史のなかで磨き抜かれた “知恵” が今に生きているのです。
その “知恵” が凝縮された形で
基本的に当歳セリはなく1歳馬が主役になります。
当歳から1歳の1年間で馬体が変わってしまうからです。
成長過程で欠点が増強されるのは遺伝学の鉄則。
当歳で買うのはリスクが大きすぎる、いや無謀かもと、
ヨーロッパやアメリカのホースマンは考えているのです。
1歳だからといって安心はできません。
馬肥える秋、といいます。
一夏越して馬は欠点も長所もますます明らかになってきます。
ここまで待ちに待って初めてセールが開催されるわけです。
昨日もちょっとお話しましたが、キーンランドでは
7月にも開いていた1歳馬セールを止めてしまったほどです。
馬選びは遅いほどリスクが少ないという当たり前のことが
欧米では当たり前に行われるようになっています。
2歳馬を対象にしたトレーニングセールも盛んですし、
先日の凱旋門賞の前日にはアルカナアークセールが行われ、
デビュー4連勝でG3勝ちの現役2歳牝馬が競り落とされ、
彼女は翌日のマルセル・ブサック賞 (G1) に出走しています。
日本ではちょっと考えられない仕組みです。
それでは日本の仕組みはどうなっているのでしょうか。
あすはそのあたりを中心に考えてみたいと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
東京&京都開催初日のきょうは重賞レースがなく、
東京はペルセウスS (D1400m)、京都はオパールS (芝1200m)
いずれもオープン特別からのスタートになります。
東京に出走のスズカコーズウェイにちょっと注目でしょうか。
ここまで30戦して6-4-3-17ですが、すべて芝の成績。
京王杯スプリングCなど重賞制覇の実績もあります。
ダート初挑戦になりますが、血統的には “鬼” かも。