2010年08月31日
こんにちは。
きょう武豊騎手がヴィクトワールピサの待つフランスに出発します。
2週間後のニエユ賞 (芝2400m) でロンシャンの馬場を試走し、
そのまた2週間後の10月3日に凱旋門賞に挑みます。
調教からみっちり付き合って本番に臨むことになりそうです。
蛯名騎手のナカヤマフェスタともども頑張ってほしいです。
さて、きのうは九州産馬のお話をしました。
中央では唯一の限定特別レースとなったひまわり賞ですが、
レーシングフォームを改めてながめてみると、
出走16頭中5頭までがテイエムの竹園正継さんの所有馬です。
あとカシノの冠名の柏木務さんが3頭出し、
おふたりで出走馬のちょうど半分の8頭を占めています。
こうした九州産馬にこだわりつづけるオーナーさんがいて初めて
こうした限定レースが成立しているわけです。
しかし中味はといえば、16頭中13頭が未勝利馬、
ストレートという馬にいたっては、ここが初出走でした。
仮にもオープン特別なのですから、このメンバー構成は?ですね。
時間がかかりそうですが、じっくり考えてみたい問題です。
九州産で大活躍した馬というのは実はけっこういます。
なかでも “最強の九州産馬” はゴールドイーグルでしょうか。
ハイセイコーの同期生ですから1970年生まれ、古い話ですね。
カブトシローを父に宮崎で生まれ育ち、やがて大井へ入厩します。
大井では実際に2歳時にハイセイコーの2着したこともあります。
ハイセイコーが中央に去ってからはクラシックの有力馬となります。
当時の主戦騎手は福永二三雄さん、福永洋一さんの兄というより
祐一騎手のおじさんといったほうが分かりやすいでしょうか。
天皇賞、宝塚記念、有馬記念を制覇し年度代表馬に輝き、
オグリキャップ、スーパークリークと3強を形成したイナリワン、
彼を大井時代に調教師として手塩にかけた方です。
そのゴールドイーグルは東海公営を経由して中央入り、
脚部不安で2年近い休養ののち、徐々に実力を見せはじめます。
サンケイ大阪杯、マイラーズCとG2を連勝して挑んだ天皇賞・春、
テンポイント、グリーングラスに次ぐ3番人気に支持されました。
考えてみると日本競馬が最高に盛り上がった時期のひとつ、
その時代をゴールドイーグルは名脇役として生き抜いてきました。
彼の馬券を握り締めていたファンは“九州産初のG1”を夢見て、
最高の瞬間を味わったのでしょうね。
結局ゴールドイーグルは天皇賞に勝てませんでしたが、
素晴らしい思い出を残してくれたのだと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
竹園オーナーや柏木オーナーの情熱が、
いつか九州産のG1馬を誕生させるといいですね。