2010年07月27日
こんにちは。
きのうはキングジョージを11馬身差と
歴史的な圧勝を遂げたハービンジャーのオーナーが
ハイクレア・レーシングという名のちょっと意味深な
共同馬主組織だというお話をしています。
ハイクレア・サラブレッド・レーシングは
ハリー・ハーバート氏と
義兄のジョン・ウォーレン氏によって1992年に設立されたそうです。
これまで95年にレイクコニストンがジュライCを制覇、
00年には愛オークス、ヨークシャーオークス、オペラ賞と
牝馬G1を3連勝したペトルーシュカを輩出しています。
立派な成績なのですが、ハイクレア・レーシングには
もっと壮大な物語が秘められていました。
ハリー・ハーバート氏の父ヘンリー・ハーバート氏は、
エリザベス2世のレーシングマネージャーを務めており、
女王の最も親しい友人の一人であったとされます。
1969年にレーシングマネージャーの座についた彼は
間もなく1頭の黒鹿毛の牝馬に出会います。
女王陛下のオーナーブリーダー馬であるその馬は
ハイクレアと名づけられ英2000ギニー、仏オークスを
制覇するなど目覚しい活躍で女王を喜ばせました。
ところで、のちにディープインパクトの曾祖母となる
彼女の馬名は、なぜ、ハイクレアだったのか?
ヘンリー氏はハイクレア・スタッドのオーナーでもあり、
その名前は一族の居城・ハイクレア城に由来します。
ヘンリー氏一族はカーナヴォン卿の名を持つ貴族です。
“ハイクレア” とは一族の冠名みたいなものだったのです。
ディープの曾祖母の名付け親がヘンリー自身だったか、
彼が深くかかわっていたのは間違いがないでしょう。
ハイクレア・スタッドの創始者は
ヘンリー氏の祖父ジョージ・ハーバート氏だそうです。
この第5代カーナヴォン卿・ジョージ氏が、
とんでもない “怪人物” でした。
“ハイクレア” の夢は一気に古代エジプトに飛びます。
きょうも来てくださってありがとうございます。
このつづきは、また明日にお届けします。
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