2010年07月22日
こんにちは。
今週話題のキングジョージは凱旋門賞と同じように、
ヨーロッパ各国の3歳チャンピオンホースが集まって
最強を競うという性格がありました。
最近でいちばん豪華だったのが01年でしょうか。
5戦5勝の英二冠馬ガリレオに加えて、
仏ダービー馬アナバーブルー、伊ダービー馬モルシェディ、
さながら欧州3歳チャンピオン決定戦の観を呈しました。
さすがに不敗のダービー馬は強く、
ここも圧勝して連勝記録を伸ばします。
2着には5歳シーズンを迎えて本格化し
絶好調のファンタスティックライトがつづきました。
秋、ガリレオは愛チャンピオンSに臨みます。
ゴドルフィンのファンタスティックライトがライバルと目され、
予想通りレースは2頭のマッチレースとなります。
ガリレオはキネーン騎手の鞭に応えようと脚を伸ばします。
しかしゴールではデットーリ騎手の豪腕に促されて
ファンタスティックライトがアタマだけ出ていました。
ガリレオは生涯初の敗北を喫します。
名手同士の息詰まる攻防、
後続は遥かに遅れたバラバラの入線となり、
明らかに2頭の力が抜けていたようです。
このあとガリレオは、
体調が整わなかったのか凱旋門賞に姿を見せず、
アメリカに渡りベルモントパーク競馬場で行われた
ブリーダーズCクラシックに挑むことになります。
が、ニジンスキーやナシュワンと同じように
精神的な充実を欠いたのか、初ダートに戸惑ったのか、
ガリレオはティズナウの6着に凡走、
偉大な競走馬生活に幕を下ろします。
その8年後、半弟シーザスターズはキングジョージをパス、
エクリプスS、英国際S、愛チャンピオンSと
10ハロンのレースばかりを選んで凱旋門賞へ向います。
ダンチヒ系ケープクロスという
マイラー色の強い血統背景もあったのでしょうが、
疲れを残さないで本番に挑むという戦略ゆえでしょうか。
そして彼は凱旋門賞を制覇し、
兄ガリレオ、モンジューと並ぶ
00年代を代表する強豪の評価を不動のものにします。
きょうも来てくださってありがとうございます。
真夏日がつづきます。
お体には気をつけてご自愛ください。