
2010年07月04日
こんにちは。
2005年秋、東京競馬場の新馬戦に
鳴り物入りで1頭の若駒がデビューしました。
父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘア。
ディープインパクトの1歳下の全弟にあたります。
オンファイアと命名され、藤澤和雄厩舎に所属、
洋々たる将来を期待されて当然でしょう。
レースは重馬場に脚をとられているのか、
後方を進む展開になります。
直線を向いても、まだ最後方に近い位置どり、
そこから北村宏司騎手が必死に追い出し、
オンファイアもそれに応えようと脚を伸ばしますが、
ハナ、クビの差を残して3着に敗れ、
ちょっとほろ苦いデビューでした。
無敗の三冠馬誕生に日本中が沸いた翌週、
オンファイアは東京の未勝利戦に登場し、
直線一気に伸びて初勝利を飾ります。
さあこれからだ、誰もがそう思いました。
次走はG3東京スポーツ杯2歳S。
フサイチリシャールがスローに落とし、
メイショウサムソンがそれにつづきます。
オンファイアの横山典弘騎手も、敵は前と決め込んで
早めに進出を開始、直線は33秒台の末脚で迫りますが、
楽をしていた先行勢は止まりません。
まして両馬とも並みの馬ではありません。
この時点でキャリアにまさり、
リシャールは次走で朝日杯フューチュリティSを勝ち、
サムソンに至っては翌春に二冠を制覇しています。
これを差し切ったら “バケモノ” 級でしょう。
しかし直線で見せた末脚の切れは、
先々の楽しみをふくらませてくれました。はずでした。
ところがデビュー3走、いずれも最速上がりを駆使した
超良血馬は、もろくも挫折してしまいます。
小柄な兄と違って堂々たる馬体を誇ったオンファイアは、
それゆえに脚への負担を抱えていたのでしょうか。
奇しくもそれぞれの初年度産駒がデビューすることし。
藤澤理論によれば、選び抜かれた血統と同時に
素晴らしい馬体を伝えることがサラブレッドの掟なのだそうです。
その観点から言えばオンファイアには、
大きな可能性が秘められているように思えます。
もちろん肌馬の質という大事な問題もありますが、
きょうの福島5R芝1200mに出走のセイバリーの母系は
ちょっと面白い血統構成をしていますね。
母の祖母同士が姉妹で、牝系をたどるとヌレイエフ、
その妹でサドラーズウェルズの母となるフェアリーブリッジなど
世界を席巻する血が詰まっています。
競走馬としては未完に終わったオンファイアですが、
種牡馬として兄ともども頑張ってほしいと思います。
きょうも来てくださってありがとうございます。
今週がラジオNIKKEI賞、来週は七夕賞、
福島は名物レースがつづきます。
ぜひ楽しませてください。
