海の向こうの競馬、そしてホースマン

第20回
効率よく回って楽しみが倍加する夏休みの欧州競馬
 

今年の夏休みを利用して海外の競馬を
見に行こうという日本の競馬ファンのために、
合田さんは、こんなアドバイスを贈ってくれました。

「夏休みにヨーロッパの競馬を見に行こう
 というファンも多いかと思いますが、
 もしも1週間の休みがあったとしたら、
 地理的なものや開催日程を事前に調べて、
 効率的に時間を使うことをオススメします」

「たとえば、アスコット競馬場で
 行なわれる夏の大一番
 キングジョージVI世&QエリザベスSの
 2、3日後には、
 もう“グロリアスグッドウッド”が始まる。
 アスコット競馬場もロンドンから車で
 45分くらいの場所にありますから、
 ロンドンを本拠地にしながら、
 アスコット、グッドウッド両競馬場を
 楽しむことが可能なわけです」

「またドーヴィル競馬場で
 ジャックルマロワ賞を観戦した後、
 イギリスへ渡ってヨーク競馬場で3日間行われる、
 いわゆる“イボア開催”を楽しむのも
 大推薦のスケジュールですね」

「かつてゼンノロブロイが出走した
 GⅠインターナショナルSが行なわれる
 “イボア開催”は、
 8月のイギリス競馬のハイライトとも言える、
 素晴らしいレースが繰り広げられます。
 まあ、“ここからここまでが夏休みなんだけど、
 どこの競馬場を回ったらいい?”
 という質問をぼくにしていただければ、
 最善のスケジュールを
 組んでさしあげる自信はありますよ(笑)」

明日は、合田さんが大好きなビールも存分に楽しめる、
ドイツ、ベルギーの競馬場を紹介します。

(第21回に続く)

構成・文/関口隆哉

 

合田直弘氏 プロフィール

1959年東京生まれ。慶応普通部(中学)時代から馬術部に所属するかたわら、千葉新田牧場で「乗り役」としてのアルバイトをこなす。慶応大学経済学部卒業後、1982年テレビ東京に入社。『土曜競馬中継』の制作に携る。1988年テレビ東京を退職し、内外の競馬に関する数多くの業務をこなす(有)リージェントの設立に参加。
現在は、『世界の競馬』(NHK-BS)、『鈴木淑子のレーシングワールド』(グリーンチャンネル)などのキャスターも務めている。